毛糸とkeito

先週東京にライブに行った際、もうひとつの目的はシェットランドの毛糸を探すことでした。シェットランド諸島はイギリスの(というかスコットランドの)もっと北200kmくらいのところにある島々で、有人・無人島含め100以上の島があるそうです。そのシェットランド島の毛糸メーカーで、とくにJamieson & Smith社の2 PLY jumper woolという毛糸をずっと探していました。編みものの本を見ているとちょこちょこ見かける毛糸なんだけどまず売っているのを見かけないので。ネットで探して、画面で色見本を見ていてもとにかく色のバリエーションが豊富で、色も単色にしても杢っぽい混ざり毛糸にしても、淡い色でも複雑で深みのある色が多く、実際に見てみたいなあ、たくさんいろんな色を使って編みこみをしてみたいなあ、と思わせる微妙な色合い。各毛糸の色名も「あー、なるほどー…」と思わせる名前で、たとえば、ほんの少し濃い目のクリーム色はButtermilk*1Buttermilkよりもう少し黄色寄りのほんのりオレンジがかったクリーム色はButtercup(きんぽうげという花の英名)淡い水色にごくほんのりグリーンが混ざっている糸はDewdrop(露のしずく)とかね。あとあたしが買った色の中にLeprechaunという色名の毛糸があって、他の色名は全部意味がわかるのにこれだけわからなかったんです。色はやや濃い目のグリーンにかすかにブラウンがかった混ざり糸なんだけど。帰ってきて調べてみたら、Leprechaunってアイルランド南西部に伝わる妖精の名前で、読み方はレプラカーン。妖精っていってもひげもじゃの靴職人のおじさんなんだけど、この人の着ている服がまさにその毛糸のグリーンなんですよ。「これはわかんないやー」って笑っちゃいました。おもしろいネーミングだなあ。
11月にオープンした馬喰町の毛糸屋さん「keito」にこのJamieson & Smithの毛糸が売っていると知って行ってきました。実際の毛糸だまの見本を見ていても(入り口近くに木箱に入ってずらっとグラデーションで並んでいます)60-70色くらいあったかなあ。いや、もっとあったかも。どの色も明るい色は深みがあり、暗い色はほの明るさがあるという絶妙な色。すごいなあ、こんな色が毛糸に再現できるって。シェットランドの毛糸は編む前はちょっとざっくりした手触りなんだけど、編んだあと洗うとくったりふわふわの手触りに替わるんだとか。それも楽しみ。毛糸は色も大事だけどやっぱり自分の眼で見て手で触れてみたい。手触り・肌触りって色やパターン以上に印象や好き嫌いを決めると思うので。特に身に着けるものはね。

keito 東京都中央区日本橋馬喰町1-3-4トガサキビル1F 03-5642-3006 日・祝日休み
このkeitoのお向かいには大好きなレバノン料理+ギャラリーのお店ART+EATやいろんな雑貨屋さんが入ってるアガタ竹澤ビルがあるし、このビルのとなりには山形県の老舗旅館がメニュー監修した山形県のプレスルームともいえるカフェ「フクモリ」があって山形の食材を使った日替わりの定食も食べられるし。今回鰆の塩焼き定食を食べたけどとってもおいしかった!これから東京行ったときお昼ごはんの定番になりそう。山形もなんだかちょっと行ってみたくなっちゃったもん。コンセプトの思うつぼだー。あとは、ちょっと歩くとスターネット東京店もあるし、馬喰町界隈は最近東京に行くと必ず散歩しているエリア。まだまだ変わっていきそうで楽しみ。

*1:バターは搾ったミルクの上部にできるクリーム層を取って撹拌し水分を抜いたものですが、バターミルクはそのクリーム層を取ったあとの残りのミルク。そのまま飲むほかにパンケーキやソーダブレッドに使ったりします。バターを作るときにできる乳酸菌によって普通の牛乳よりこくがあるので。日本では市販されていないのでプレーンヨーグルトをミルクで割ると多少近い味になるかな。