Chandelier

会社からとても近いのに、夕方の5時に閉まってしまうのでなかなか行くことのできなかったケーキのお店。名古屋駅の周辺でも、空襲を免れ白壁の土蔵など古い街並みが残っている四間道(しけみち)というエリアにあります。名古屋駅のすぐ北側に東西にのびる古い商店街、円頓寺(えんどうじ)商店街があって、その西端の南側に南北に走る細い道で囲まれたあたりが四間道。この「シャンドゥリエ」は円頓寺からほんとに細い路地を南にちょっと入ったところにある小さな店で、最初自転車で通ったときは気づかず通り過ぎてしまったくらいひっそり。
自分のと夜会う約束をしていた友達の分とふたつ、チェリーとカシスのタルトを買ったけど、グレープフルーツのタルトや栗のタルト、アプリコットや甘夏などどれも美味しそうだった。チェリーとカシスのタルトは鮮やかなグリーンのピスタチオのクリームが中に入ってて、表面のケーキ生地にフルーツ、クラムとピスタチオの砕いたものをトッピング。最初に見たときは「ふうん…小さめなんだなあ…」と思ったけど、食べてみるとクリームがしっかり濃くて重め、ケーキもバターの香りがよくて見た目よりずっと食べ応えがあった。でも何より、個人的にはタルトの皮がきつね色というよりたぬき色に近いくらいまでしっかり火が入っていることがパーフェクトに好み。重めの生地に焦げる寸前までしっかり火が入っていると、たとえ油分が多くても軽くとても香ばしい生地になるのでそのほうが断然焼き菓子はおいしいと思う。ピスタチオのクリームも(クリームといってもちょっとマジパンのようなテクスチュア)甘さは決して控えめではなくしっかり甘い。重めのクリームで無駄に甘さを控えると、くどさが前に出てきたりしてクリームのバランスが崩れるのでこの甘さは絶妙。*1個人的には「甘くなくておいしい」っていうのは自分がおいしいと思うお菓子に対してのほめ言葉リストにはありません。あたしが「おいしい」と思う材料のバランスが完璧なお菓子は、甘くただおいしい。だから、すごく、好き。ここのお菓子。

*1:ちょっと甘いと思う人もいるかもなあ。