シュケット

美しく季節のフルーツで芸術的に飾り付けられたケーキももちろん好きだけど、ふだんのおやつに食べたいものはシンプルなお菓子。フィナンシェやマドレーヌ、サブレやガレット、それからたとえばこのシュケットのような。シュケットはひと口大のシュークリームの皮にあられ糖をふって焼いただけ。中は空洞。パリのパン屋さんやお菓子屋さんで紙袋にグラム売りで入れてもらって、焼きたてのぱりぱりのを歩きながら食べるようなお菓子。材料はとてもシンプルで粉とたまごとミルクとバターだけだから、おいしいのとおいしくないのの差はすごくはっきり出てしまうお菓子だと思います。
写真のシュケットは尾山台Au Bon Vieux Tempsで。バターの香りがふわんとするシュケットは小さな木のパニエに入っていて、それをグラシン紙の袋に入れてくれます。*1このグラシン紙の袋、モノクロでお店のケーキや(あの大きなバウムクーヘン、ガトー・ピレネーの写真も)厨房の中、クロワッサンを成形しているところ、店内の様子などの写真が転写されています。
日本のケーキ屋さんというより、ほんとにパリの街角にあるようなお店だったなあ。ケーキを買うと箱に入れて紺色の包装紙で包み、お店の名前がプリントされた淡いオレンジ色のひもを十字にかけてくれるところも好き。

*1:もしシュケットがビニール袋に入って売られていたら、まず買わないと思う。