食味歳時記

今読んでるのは、これ。
写真は文庫だけど、あたしは古本で買ったので昭和44年版です。
獅子文六はフランスに暮らした人なので、フランスの食の話も少し出てきます。
書いてあることは現代の食いしんぼうと何も変わらないんだけど、「レストオラン」とか「白ブドー酒」「バタ」なんて言葉は時代を感じるなあ。
おかしいのは、とにかく最初から最後まであれがおいしいの、これがまずいのと食べもののことしか書いてないのに、最後の最後で「さて、一年間、長々と、書き連ねたが、なにが好きだの、かにがウマいのと、人に語ることが、あまり、意味のあることとは、思ってない。一人で、自由に食ってれば、いいのである。」*1なんて言っちゃうとこ。

食味歳時記 (中公文庫)

食味歳時記 (中公文庫)

*1:句点は原文のまま