事件の後はカプチーノ

いわゆるコージーミステリ、というジャンル。主人公はたいていは素人である日いきなり殺人事件に巻き込まれ、素人探偵として事件を解決する、というのがお決まりのパターン。
殺人事件は起こっても、本格的なミステリというよりは主人公と回りの人間関係を中心に話が進んで行くので、本格的なミステリが好きな人には受けが悪いかもしれませんがあたしは好き。
特にフードビジネスで働いている主人公だと、大抵レシピや食べものにまつわる話もかなり書き込まれているのでそれが楽しい。
作家で言うとジョアン・フルーク(主人公はクッキー屋さん)とかローラ・チャイルズ(こちらは紅茶専門店)とか。
ケータリングの女性シェフが主人公というのもあったなあ。
この話の主人公はニューヨークのコーヒーハウスのマネージャー。
コーヒーをあんまり飲まない人は、ストーリーと直接関係ないコーヒーに関する蘊蓄話(それも結構多い)はうざったいなあと思うかもしれませんが、あたしはおもしろかったな。
それにイタリア系の登場人物で、食べものに興味がないとかコーヒーにうるさくない人なんていないしね。
話の中に出てくるコーヒーやコーヒーを使ったレシピものってます。
「くるみ入りカプチーノ・チーズケーキ」なんておいしそう。

名探偵のコーヒーのいれ方 コクと深みの名推理1 (ランダムハウス講談社文庫)

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