三信ビル

先日の日記で行ってみたいと書いた三信ビルに行ってきました。
地下鉄の千代田線の日比谷駅で降りると、A11出口から直接三信ビルの地下に入れます。
まず、1階に地下から階段を上がって、思わず口に出た一言。
「え?!これを壊すの?」
とってもシックで素敵なビルでした。
2階まで吹抜けになってるアーチ状の白いアーケードの天井。
2階の回廊の手すりのちょっとオリエンタルな細工や、階段の手すりのカーブの優美さ、柱の脇の葉っぱをくわえてるブロンズの鳥。
水飲み場の壁のガラスタイルは噴水のモザイク模様。
ゴージャスなエレベーターホールの細工。
どれを見ても、ため息が出るくらい綺麗。
3月いっぱいですべての店舗が移転するらしく(解体はもう決まってしまったようです)2階に上がってみたけど、どこもがらん、としてました。
現在営業してるのは、1階と地下の数軒のお店のみみたい。
あー・・・もったいないなあ・・・・
建物の中のどのディテールを見ても美しいビルなんてそんなにはないのになあ・・・
せっかく来たんだしお茶でも飲もうと思って1階の喫茶店、New World Serviceでコーヒーを飲みました。
この喫茶店がまた、モノクロ映画に出てきそうな、古き良き時代の喫茶店、という感じ。
天井のシャンデリアなんて、外国のお城にでもありそうなゴージャスなシャンデリアなんだよ。
これが濃いセピア色で(これは長年の煙草のやにのせいかな、と思われる)あかりがやわらかいの。
だからか店内はほどよく暗めで、落ち着く。
客席の間に置いてある燭台型のライトや、各テーブルの上のシャンデリアパーツを使った照明もとってもクラシックですてき。
帰ってきてからこのビルの店舗が3月いっぱいで閉店、って知ったんだけど、そうと知ってればこのNew World Serviceのモーニングサービスをなんとしてでも食べたのになあ。
2 eggs any style w/ bacon, Toast w/ butter, Coffee or Tea 680円 ってやつ。
(あとで「ここのスクランブルエッグは絶品」とブログで書いてる人を見つけました。)
ここはよく見るとドアにBARとも書いてあって、メニューをよく見たらウイスキーのシングル(450円)、ダブル(900円)などもありました。
4月には桂三枝を見に上野の鈴本に行くんだけど、中席だからその時にはもう閉店してるんだよなあ。
なんとかもう1回、3月中に東京行けないかなあ・・・。
そうそう、帰り際ここの地下の「三信書店」で文庫本を買ったんだけど、ちょっと感動したのが文庫本にかけてくれる紙のカバー
文庫本本体とカバーのずれが縦横1mmもないのです。あまりにもぴったり。0.5mmくらいかなあ。
バーをかけてくれるご主人の手元を思わず見つめてしまったくらい。
文庫の厚みにぴったり合わせて折り目をきっちりつけて折り返す、それをほんの数秒ですよ。
こんなにきれいにカバーかけられた文庫見たの、はじめてかも。(もと本屋で仕事してたので、こういう細かいことが気になったりするのです)
ふだん文庫のカバーって適当に折ってあるから本から浮いたりするのがイヤですぐはずしちゃうんですが、これはかけたままにしておこうっと。