心に吹く風

髪結い伊三次捕物余話シリーズは時代小説を読むきっかけになったシリーズ。乱読のわりに読む本は偏っていて、古典は別にして時代小説はまったく読んだことがなかった。最初は時代背景や言葉が知識として自分の中にないので読むのに時間がかかって仕方なかったけど(調べながら読むから)基本的な知識が頭の中に入ってしまうと楽に読める。これは古典と同じかもしれない。時代小説でもちょっと偏っていてあたしは女性の書くものが好み。女性作家の話は時代物でもちょっと変わったはねっかえりの、剣の強い女のコが出てきたり、プロの料理人だったり(「澪つくし」シリーズですね)仕事や生活のディテールが書き込んであるから読んでいて楽しいんだと思う。髪結い伊三次捕物余話シリーズも主人公伊三次と奥さんの文吉姐さんからメインキャラクターはその子どもたちに代替わりしています。

心に吹く風―髪結い伊三次捕物余話

心に吹く風―髪結い伊三次捕物余話

この本↓も早く続きが出ないかなあと思っている本。「江戸時代の草食男子」というコピーをどっかで見ておもしろそうだなとおもって読んだんだったかな。主人公は植物や薬草には情熱があるんだけど、人間的にはなんだか頼りないなあ…という水上草介。仕事は小石川御薬園同心。江戸幕府が開園した御薬園(薬草を育てる薬園)今の小石川植物園が舞台。この本にも剣の腕がたち、とっても気の強い女のコが出てきます。
柿のへた 御薬園同心 水上草介

柿のへた 御薬園同心 水上草介