Mrs. Henderson presents

この映画を見ようと思ったのは、とにかくJudi Denchが出ているので。
基本的に好きな俳優さんが出ていれば、話題であろうとなかろうと、話題作でも駄作でも。
マギー・スミス、エマ・トンプソン、ミランダ・リチャードソン。
この3人も出ていればどんな映画か知らなくてもその映画を見ようと思う女優さんです。
「ヘンダーソン夫人の贈り物」というのは第2次世界大戦中に、ロンドンの閉鎖された劇場Windmill Theatreを気まぐれで買った大富豪の未亡人が、ジュディ・デンチ。
そしてその相棒となるやり手の劇場の支配人がボブ・ホスキンス。
まあイギリスの上流階級の未亡人（それも素人の）とオランダ系ユダヤ人の劇場支配人がコンビじゃね、お互い理解し合えないし当然いがみあってしまうんだけど、それでもエンターテイメントとしての「舞台」を作るというところだけは何故か一致するふたり。
ロンドンの空襲が激しくなっても俳優やスタッフは劇場に泊まり込んで舞台は続ける、当時のイギリスではありえないヌードの女優を使う、など奇抜なアイディアで社会現象になるほど有名な劇場だったそうです。
そう、これ実話なんですよね。
1時間半だとちょっとはしょったような気がしなくもないんだけど、おもしろかった。
ラストあたりで、あまりの人気で劇場に入れなくて暴徒化する寸前の群衆を前に、ヘンダーソン夫人が「なぜ劇場を買い取ったか」というエピソードを語るスピーチがあるんですが、そこがよかったな。
そう、上流階級の未亡人の必ずしも気まぐれだけじゃなかった、ってことが明かされるんですけど。
地味な映画だけど、おすすめ。