かもめ食堂

まず最初に。
これからこの映画見にゆく人に。
絶対ごはん食べて、お腹いっぱいで見た方がいいです。
でないと、映画見てる間とってもつらい思いをしますよ。
というわけで、ゴールデンウィーク最後の日。
名古屋は1日中、土砂降りの雨だったんですが「かもめ食堂」を見に行ってきました。
お話は実に淡々としてます。
フィンランドヘルシンキで「かもめ食堂」という日本食レストランをひとりで開いている日本人女性サチエ。(これが小林聡美ね)お客は誰も来ない。
そこにやってくる日本人旅行客のミドリとマサコ。(片桐はいりと、もたいまさこね。)
かもめ食堂を手伝うようになり、お客も少しずつ増えてくる。
話はね、これだけ。
毎朝、港近くの市場*1に行って野菜を仕入れ、お客が来ても来なくてもお店を開けて、夕方お店を閉めてプールに泳ぎに行き、自分の食事を作って食べて、1日はおしまい。
特に何も起こらない。
その「昨日と同じ今日」に対してサチエは常にニュートラルなんですよ。
うんざりするわけでもないし、必死なわけでもなく、安住しているわけでもない。
途中サチエの台詞で「人はみんな変わってゆくものですから」というシーンがあるのですが、それすらニュートラル。それが、いいことでもわるいことでもなく、そういうものとして存在してるんですね。
彼女はただ、自分がおいしいと思うものを作り、嫌なことはしないというだけ。
すごく、シンプル。
もちろん、それってとてもむずかしいことだ、と思う。
日々細かいことに大きくとらわれて、右往左往してるのがあたしの日常ですもん。
でも。「淡々としてる人って、いいなあ。」と思いました。
ストーリーとは関係ないんですけど、映画の中の小物にあたし釘付けでした。
まず、サチエ、ミドリ、マサコの3人のしてるエプロンが、めちゃくちゃかわいい!
布地も透ける感じの布やかわいいプリント地だったり、デザインもちょっとクラシックだったり、紐の部分だけ刺繍してあったり。
これは、市販のじゃなくてこの映画のために作ったんだろうなあ、というエプロンばかり。
(このエプロンの出典はたぶん文化出版局の本だな、とか思ったり)
それぞれの洋服との組み合わせもすてきだったな。*2
それからかもめ食堂で使ってる食器。
ふだん北欧ものにはあんまり興味がないあたしなんですが、(ヘルシンキまで実際行っておきながら、アラビアもイッターラも何も買わずに帰ってきたくらいだから)コーヒーをサーブする時のカップ&ソーサーがあんまりコーヒーがおいしそうに見えるし、お水のグラスもシンプルだけど大きくて、お水がごくごく飲めそうなグラス。
「あれ、欲しい!」と思ってしまい、グラスはイッターラのカイ・フランクのだし、カップ&ソーサーは同じくイッターラのTEEMAというシリーズのものだというのは見ててわかったので、帰りに栄の松坂屋北館のILLUMSでお買い上げ。

*1:この市場、実際行きましたが、あまりに野菜や果物がおいしそうで買わずにはいられなかった。好きな市場ベスト3に入る市場。このとき友人宅に泊めてもらってたので、朝ここに買い物に行き、カフェでお茶して帰り、夜は食事を作る、を繰り返してました。

*2:クレジットを見たら、スタイリストは堀越絹衣さんでした。やっぱりなー。